「借金の相談をしたいけど、弁護士に会うのが怖い」
「無料相談って、本当に無料なの?」
「相談したことが、家族や職場にバレたらどうしよう」

借金700万円を抱えていた私は、まさにこの不安でいっぱいでした。
それでも、どこからもお金を借りられなくなったあの日、私は市役所の無料法律相談に行きました。

結果は、たった30分で「自己破産しかない」。

この記事では、そのとき実際に聞かれたこと、言われたこと、帰り道に感じたことを、そのまま書きます。
そして、今の私だからこそ伝えられる「行く前に知っておきたかったこと」もまとめました。

これから相談に行こうか迷っているあなたの、不安を少しでも軽くできればうれしいです。

1. 市役所の無料法律相談に行くまで

相談前に怖かった4つのこと

相談の予約を入れるまでは、不安でいっぱいでした。怖かったのは、次の4つです。

  • 家族や職場にバレるのではないか
  • 「もう無理です」と現実を突きつけられるのではないか
  • 無料と言いながら、あとでお金を請求されるのではないか
  • パチンコが原因だと話したら、怒られる・責められるのではないか

借金の理由がパチンコだった私にとって、「責められるかもしれない」という怖さは大きいものでした。自分が悪いのはわかっている。でも、他人の口からそれを言われるのが怖かったのです。

持って行ったのは、借り入れ先のメモ1枚だけ

当日持って行ったのは、どこからいくら借りているかを書いたメモだけでした。契約書や明細、給与明細などは持って行きませんでした。

正直に言うと、「何を持って行けばいいか」を調べる余裕すらなかったのです。これが後で、少し後悔することになります。

2. 相談当日:30分で告げられた「自己破産」

聞かれたのは「収入」「借り入れ先」「借金の理由」

相談時間は30分ほどでした。弁護士から聞かれたのは、主に次の3つです。

  • 借金の総額
  • 収入(手取り)
  • 借り入れ先の数と内訳、そして借金の理由

パチンコが原因だということも、正直に話しました。

「収入では返せない」

借金の総額と手取りを伝えると、弁護士はすぐに結論を出しました。

「この収入では返せません。自己破産しかないですね」

説明は、「収入に対して借金が多すぎる」というものでした。任意整理や個人再生など、ほかの方法の話は出ませんでした。

「また相談に来ます」と言って、すぐに部屋を出た

「自己破産」という言葉を聞いた瞬間、頭の中がそれでいっぱいになりました。何を聞けばいいのかもわからず、「また相談に来ます」とだけ言って、すぐに部屋を出ました。

3. 相談してみて感じたこと

家族に打ち明けるきっかけになった

帰り道は、「本当に破産するかもしれない」と思うと、まったく落ち着きませんでした。そして、家族に電話をしました。

すべてを話し終えたとき、ようやく少しほっとしたのを覚えています。一人で抱えていた秘密を、やっと下ろせた気がしました。

今振り返ると、あの相談がなければ、私は家族に打ち明ける決心がつかなかったかもしれません。その意味で、行ってよかったと思っています。

家族に打ち明けてからのことは、こちらの記事に書いています。
【内部リンク:借金700万円でも「債務整理」を選ばなかった理由】

正直、もっと話を聞いてほしかった

一方で、物足りなさもありました。

  • もっと親身になって、話を聞いてほしかった
  • 自己破産以外の方法があるなら、それも教えてほしかった

ただ、これは弁護士が悪かったというより、市役所の無料相談の性質も大きかったのだと、今は思っています。30分という短い時間で、資料もメモ1枚だけ。弁護士も、ざっくりとした判断しかできなかったのかもしれません。

4. 今だから知っている「自己破産以外の方法」

あとから調べて知ったのですが、借金を減らす法的な方法(債務整理)は、自己破産だけではありません。主に次の3つがあります。

方法どんな手続きか官報に載るか向いている人の例
任意整理貸金業者と話し合い、将来の利息をカットするなどして分割で返す載らない利息がなくなれば返せる人
個人再生裁判所を通して借金を大きく減らし、原則3年で返す載る継続した収入があり、大きく減らせば返せる人
自己破産裁判所を通して、借金の支払い義務をなくしてもらう載る収入に対して借金が多く、返すのが難しい人

借金700万円なら、個人再生で大きく減る可能性も

個人再生では、借金の総額に応じて「最低限返す金額(最低弁済額)」が決まっています。借金が500万円から1,500万円の場合は、総額の5分の1が目安です。

つまり、借金700万円なら、140万円前後まで減る可能性があるということです。これを原則3年で返すので、月々の返済額はおよそ4万円です。

ただし、実際の金額は持っている財産などによって変わりますし、継続した収入があることも条件です。自分が使えるかどうかは、専門家に確認する必要があります。
(参考:個人再生の最低弁済額|弁護士法人ALG)

もしあのとき、この方法を知っていたら、弁護士にもっと質問できたと思います。

パチンコの借金でも自己破産はできる?

私がもう一つ気になっていたのが、「パチンコで作った借金でも、自己破産できるのか」ということです。

破産法では、ギャンブルで大きな借金を作ったことは「免責不許可事由」、つまり借金を免除してもらえない理由の一つとされています。ただし、実際には、反省していて生活を立て直せると認められれば、裁判所の判断で免責されるケースも多いようです(裁量免責)。

「ギャンブルだから相談しても無駄だ」と、一人で決めつけないでください。
(参考:借金の原因がギャンブルや浪費でも自己破産できるのか?|八戸シティ法律事務所)

5. 借金の無料相談、どこに行けばいい?

無料で相談できる場所は、市役所だけではありません。主な3つを比べてみました。

相談先相談時間・回数特徴気をつけたいこと
市役所・区役所の法律相談1回30分程度身近で予約しやすい。借金以外の相談もできるその場で依頼はできない自治体が多い。担当が借金問題に詳しいとは限らない
法テラス1回30分、同じ問題で3回まで国の窓口。弁護士費用の立て替え制度もある収入と資産が一定以下の人が対象
債務整理を扱う法律事務所・司法書士事務所事務所による(電話・オンラインに対応しているところも)借金問題に慣れている。そのまま依頼もできる費用は事務所ごとに違うので、依頼前に必ず確認する

市役所の相談は、「まず方向性を知る」にはよい場所です。一方で、私のように「ほかの方法も知りたい」と思ったら、借金問題を多く扱っている事務所に相談してみるのがおすすめです。

私が今、もう一度相談するなら、1か所だけで決めずに、複数の場所で話を聞きます。弁護士によって、提案される方法が変わることもあるからです。

(参考:無料法律相談のご利用の流れ|法テラス、法律相談|東京都府中市)

6. 無料相談に行く前に準備しておきたいこと

私の反省をもとに、相談前に準備しておきたいことをまとめました。

持って行くもの

  • 借り入れ先の一覧(会社名、借りている金額、毎月の返済額、借り始めた時期)
  • 各社の契約書や利用明細(あるものだけで大丈夫です)
  • 収入がわかるもの(給与明細など)
  • 毎月の生活費をざっくり書いたメモ(家賃、光熱費、食費など)

資料がそろっているほど、弁護士も具体的な提案をしやすくなります。

聞いておきたいこと

  • 自分の場合、任意整理・個人再生・自己破産のどれが使えそうか
  • それぞれの方法で、月々いくら返すことになりそうか
  • 家族や職場に知られる可能性はあるか
  • 依頼した場合の費用と、分割払いができるか

緊張して頭が真っ白になることもあるので、質問はメモにして持って行くと安心です。

もっと早く相談すればよかった

そして何より伝えたいのは、相談は早いほうがいいということです。

私は「まだなんとかなる」と思っているうちに、借金を膨らませてしまいました。借金が少ないうちなら、選べる方法も多かったはずです。

7. 相談前の不安に、今の私が答えるなら

最後に、相談前の私が怖がっていたことに、今の私から答えます。

「家族や職場にバレる?」
相談しただけで、家族や職場に連絡がいくことは、ふつうはありません。気になるなら、連絡方法(郵便物や電話)について、最初に相談先に伝えておきましょう。

「お金を請求される?」
無料相談の範囲で、相談料を請求されることはありません。依頼するかどうかは、費用の説明を聞いてから決めれば大丈夫です。

「怒られる?責められる?」
借金の理由は聞かれます。でも、弁護士にとって借金の相談はよくある相談の一つです。理由を聞くのは責めるためではなく、使える方法を判断するためです。

「現実を突きつけられる?」
これは、正直に言うと「はい」です。私も「自己破産しかない」と言われて、頭が真っ白になりました。でも、知らないまま借金が増えていくほうが、ずっと怖いことでした。

まとめ:まずは「話してみる」だけでいい

市役所の無料相談は、30分で「自己破産しかない」と言われて終わりました。物足りなさは残りましたが、あの相談があったから、私は家族に打ち明けることができました。

借金の相談は、一回で答えを出す必要はありません。

  • まずは話してみる
  • 納得できなければ、別の場所でも聞いてみる
  • 選んだ方法に、自分で納得してから進む

これだけで大丈夫です。

私のように「債務整理をしない」という選択肢もあります。でもそれは、ほかの方法を知ったうえで選ぶのと、知らないまま選ぶのとでは、まったく違います。

一人で抱え込まずに、まずは誰かに話してみてください。

 

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